やけどは適切な処置で進行を食い止める!自宅で出来る応急処置と受診の目安
赤ちゃんのやけどのほとんどが、家庭内で起きているものです。
赤ちゃんの皮膚は、大人に比べとても薄く水分も多いため、放っておくと重症化してしまう恐れがあります。
やけどの事故は、重症度によって対処の方法が変わってきます。
二次感染の予防のためにも、家庭内でも情報を共有し、適切な処置をしましょう。
万が一事故が起きてしまったら・・・まず!
『流水で患部を15分以上冷やし、やけどの進行を食い止めましょう!』
Contents
自宅で出来る応急処置
手や足の一部分のやけど
患部を流水で15分以上で冷やす
やけどの範囲が10円玉より小さく、重症ではない場合。
やけどが皮膚の奥まで進行するのを食い止めるために、出来るだけ早く、患部を流水(弱め)で15分以上冷やします。
また、保冷剤や氷水で冷やしてしまうと、正常な組織を凍傷させてしまう恐れがあるため、肌の弱い小さなお子様の場合は避けましょう。
服の上からのやけど
服を脱ぐ時に、やけどした皮膚も一緒にはがれてしまうことがあるため、服の上から流水で冷やします。
顔や頭などのやけど
患部をシャワーなどを利用し、流水をかけます。
目や耳などの流水をかけにくい場所は、水でぬらしたタオルを当ててひやします。
濡れタオルはこまめに取り替え、冷やし続けます。
保冷材などの利用は、凍傷などの恐れもあるため、細心の注意をしましょう。
水ぶくれができた場合
水ぶくれが破れると、そこから細菌感染の原因になります。
軽い水ぶくれは、自然と皮膚に吸収されるため、破らないように弱めの流水で冷やします。
水ぶくれが500円玉を超える大きな傷の場合、流水で冷やしたのち、清潔なガーゼやタオルでおおって病院へ行きましょう。
大至急病院へ!
全身、広範囲のやけど
やけどの範囲が体表の10%以上(片腕・片足、それ以上)に及ぶ場合は要注意!
水をはった浴槽で冷やすのが効果的です。
または、びしょびしょのタオルやシーツでくるみ、すぐに病院へ行きましょう。
洋服と皮膚がくっついてしまうほどの広範囲のやけどの場合は、迷わず救急車を呼び、救急車が到着するまで冷やし続けます。
皮膚が黒や白に変化した場合
皮膚が黒く焦げたり、乾いてかたく白く変色した場合、皮下組織や筋肉が破壊された証拠です。
大至急病院へ!
場合によっては、皮膚移植を行う必要が出てきます。
心配な部位のやけど
顔や性器など、後遺症が残ると困る場所をやけどした場合は、よく冷やしてから病院へ行きましょう。
受診の目安
救急車で大至急病院へ!!!
・やけどの範囲が体表の10%以上(片腕・片足、それ以上)に及ぶ
・呼びかけても反応が乏しい
診療時間外でも受診!!
・水ぶくれができている
(500円玉を超える)
・皮膚が黒や白に変色した
・顔、頭、性器、関節のやけど
・低温やけど
診療時間内に受診!
・500円玉を超えて、皮膚が赤くなった
・10円玉を超えて水ぶくれができた
おうちケアでOK
・軽度のやけどで、その場で簡単な処置ができる
・普段と変わらず、遊べる程度のやけど
まとめ
子供の行動は、なかなか先を読むことは難しいものです。
ほんの一瞬で大惨事になりかねないのが赤ちゃんのやけど。
泣き声を聞いて、「どうして?」と思ってからでは手遅れです。
また、大人の場合、熱いものに触れるとサッと手を引く事が出来ます。
ですが、1歳頃までは特に防御反応が鈍いため、熱にさらされる時間が長くなってしまいます。
そのため、大人と同じ状況であっても、皮膚が薄く防御反応も鈍い赤ちゃんの場合、やけどは重症化しやすくなります。
子供のやけどは、予防ができます。
子供の手の届く範囲に熱源は置かないように、室内環境を整え、大切な赤ちゃんに降りかかる事故を防ぎましょう。