子どもの服選びのポイントは?かわいいと思った服が死亡事故に??
子どもの服を選ぶとき、どうしても自分の好きなデザインや、見た目がおしゃれでかわいい服を選びたいと思うのは、パパとママならみんな同じはず♡
しかし、デリケートな赤ちゃんにとって、パパとママが好きなものが、快適で安全かといったらそれは別のお話。
選んだ洋服で、死亡事故につながることもあるんです!
そんな子どもの服選びについて、NHK【すくすく子育て】でお話していました。
専門家が教える、子どもの服選びについて、とっても参考になりました!
<ゲスト>
〇服を研究して40年 衣服の専門家
文化学園大学大学院特任教授 田村照子さん
〇保育の現場で子どもの心と体の成長を見守る
東京家政大学ナースリールーム主任保育士 井桁容子さん
Contents
子どもの服を選ぶポイントは?
素材:綿について
昔から、綿は肌着のチャンピオン!
赤ちゃんの肌着には、綿100%を選べば間違いない!
赤ちゃんの肌は刺激にとても弱いため、綿のようにやわらかく、肌触りの良い素材を選んであげましょう。
そして、赤ちゃんはとっても汗っかき。
それは、あの小さな身体に、大人と同じだけの汗腺があるためです。
そこでも綿は大活躍!
綿は、湿っぽいときには水分を吸収し、乾燥したときには吐き出してくれます。
水分補給までしてくれるため、だから肌に触れていて気持ちがいいんです♡
素材:その他の素材について
綿に限らず、素材によっても短所と長所があります。
綿との混合素材など、子ども服にもたくさん使われていますよね。
肌に直接触れない部分の素材は、アウターになるにつれて、綿にこだわらず用途によって使い分けるととっても便利です。
ポリエステル
丈夫だが蒸れやすい
吸湿性 ×
汗をかきやすい子どもにとって、蒸れやすいポリエステル素材は、汗をかきやすいうえに汗をかいたままの状態を長引かせてしうので注意しましょう。
アクリル
暖かい
吸湿性 ×
レーヨン
肌触りが良い
吸湿性 〇
ポリウレタン
伸縮性がよい
吸湿性 ×
サイズ
サイズ選び
赤ちゃんならではのむっちりとした可愛いお腹まわり・太もも・首まわり・腕・・・
それも、服選びにはとっても大切なポイント。
同じサイズであっても、メーカーによってサイズ感は違いますし、赤ちゃんの場合試着も難しいですよね。
帰って着せてみると、ここはピッタリなのにここはパツパツ・・・なんてことも。
そんな時には、お買い物の際にひと工夫☆
・気になる部分はサイズをあらかじめ測っておく
・デザインや生地を選ぶ
その部分が気になりにくいデザイン
伸び縮しやすい素材
大きいものの裾をつめる(大きいものを大きいまま着せないこと)
・少し小さくなった服を実際に店に持っていき、目安にする
オーバーサイズには注意!
来年も着られるようにと、大きめのサイズを選びがちですが、大きめサイズは子どもにとってはちょっと迷惑・・・
身体に合わない大きいサイズのものは、ハイハイのときに膝で裾を踏んだり、袖のもたつきが物にぶつかるなど、運動の妨げになりケガや事故につながることもあります。
しかし、成長の早い子どもの服を選ぶとなると、パパやママの気持ちとしては、少し大きいものを長く来てほしいを願う気持ち、私も同じで、我が家でもやっぱり大きめサイズを選んでしまいます。
そんな時には、必ず裾を上げたり、袖を短めに折ったり、ひと手間加えるようにしましょう!
今は、ミシンが無くてもキレイに縫製できるようなものもありますし、手の加え方によっては、次のシーズン元の長さに戻して使うことができます。
寒い時期の着せ方は?
寒くなるこれからの季節、暑い寒いを伝えられない赤ちゃんや小さな子どもの服の着せ方、なやんだパパとママも多いことでしょう。
しかし、子どもは動きが激しく、大人と比べるととても暑がり。
冬だからといって、過剰に厚着させずに、重ね着で調節するようにしましょう。
重ね着で調節する
服を着て温かいと感じるのは、身体からの熱を服が遮断してくれるから温かい!
それは、服の素材が温かいのではなく、服に含まれる空気がポイントとなります。
暖かくしたいときは、空気の層をたくさん作ってあげるようにします。
肌着→シャツ・ズボン→ベスト→上着のように、インナーを着たり脱いだりの自由が利くものを重ねて調節することをおすすめします。
厚手の上着には注意!
冬に連れて、上着は厚手の物に変わっていきます。
しかし、厚い上着を着ることで、小さな子どもの場合は特に、足元が見えにくくなってしまい、思わぬ事故につながりかねません。
もこもこしたものや、オーバーサイズ、丈が長めのデザインのものは可愛いかもしれないけど・・・
子どもの動きや実用性を考えるなら、遊ぶ・動くことをメインとする場合には、素材やデザインを工夫して、厚ぼったくならないようなものを選ぶようにしたいですね。
冬の肌着の選び方
冬だからと言って、長袖や裏起毛などの温かい肌着を選ぶ必要はありません。
寒くなるこれから肌着を新調するために、薄手の長袖を選ぶことも選択肢の一つかもしれませんが、あえて厚手の物を購入する必要はなく、肌着はふだん通りの物を選び、上着で調節するほうが便利です☆
着せたり脱がせたりするタイミングは?
子どもの体感温度の判断基準は背中!
首元から手を入れて、背中の温かさを感じましょう。
汗をかいていたり、ベタベタするようなら着せすぎなので1枚脱がせるようにします。
薄着で寒くて風邪をひくというより、汗を冷やして風邪をひくというパターンの方が多いのが現状です。
寝るときはどうする?
寝るのが仕事の0歳児
肌着を重ねたり、普段着と寝間着(パジャマ)との区別は特に必要ありません。
生活リズムができる1歳児~
朝と夜、起きている時間と寝ている時間がしっかりと出来てくる頃には、パジャマを用意してあげましょう。
それは、生活リズムを作るため!
これから寝んね~☆のリズムを作るために、パジャマを着せるという習慣がオススメです。
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手足が冷たく感じるけど大丈夫?
赤ちゃんは、手足で体温調節をしています。
そのため、外の空気が冷たければ手足を冷たくして熱を外に出さないようにしています。
自律神経がしっかりと働いているサインです!
手足が冷たいからと心配しすぎる必要はなさそうです♡
寝汗対策は?
寝汗をかく時間帯は、寝てから30分ほどがピークです。
対策として、寝る前に背中から頭にかけて、ガーゼのハンカチなどを入れておきます。
30~40分ほどしたら抜いてあげると、ガーゼが汗を吸ってくれるため、パパとママの手間がはぶけると同時に、子どもの睡眠を妨げることもなくなります。
寝付き30~40分ほどしたら布団をかけてあげるなどの工夫をしましょう。
フードには危険もいっぱい
フード付きの服って、小さな子どもが着てると可愛いんですよね♡
デザインが大好きで、我が家でもよく着せていました。
しかし、そんな可愛いフードにも、実は危険がいっぱい隠れていたんです。
保育園や幼稚園では、フードを禁止している園も多いようです。
フードをかぶることで、音と視野が狭くなり、事故につながる危険性が増します。
アメリカでは死亡事故まで発生していて、海外では子ども服の安全規格ができ、事故が激減したそうです。
日本でも2015年12月から子ども服のJIS規格が制定公示されます。
・首まわりの紐は 7歳未満の子ども服では禁止
・背中の紐は 13歳未満の子ども服では禁止
・フードのついた服は 力が加わったら外れるように(推奨)
しかし、古着やお下がりには適用されないので注意が必要です。
経済産業省 http://www.meti.go.jp/press/2014/06/20140624002/20140624002.html
本JISは平成26年6月末より、JISCのホームページ上で「最終案」として公表し、一番早くJISに対応できると考えられる「平成28年春夏物」が店頭展開される直前の平成27年12月に制定公示します。
まとめ
私たち大人にとって服は、ファッションや自己表現のひとつかもしれません。
しかし、子どもにとっては外の刺激から身体を守るためのシェルターです!
シェルターがいいか悪いかによって、赤ちゃんの危険を左右すると言ってもいいほど、とっても重要なものです。
デザインで選んだり、お下がりや来年も長く着られるようにと、大人の目線で選ぶのではなく、
デリケートな赤ちゃん、まだ十分に自由の利かない小さな子どもの服選びには、子どもの目線に立って、適したものを選んであげたいですね。
洋服ひとつで、子どもの危険をひとつでも排除できるとしたら?
快適に過ごせる方法があるとしたら?
可愛い我が子のためにも、改めて服選びのポイントを考えてみてはいかがでしょうか♡